社員研修では必ず演習やグループワークという演習が行われる。
課題に対して問題点を探したり、整理したり、解決策を考えたりといった思考とそれを
まとめあげる力が試される。
最近の傾向なのか、グループワークで出されるアイディアが貧困になっている。
模造紙などにまとめられた内容を発表しても、どのグループも差異がない。
先日もある会社の新入社員研修を行わせていただいたときのこと。
そこでもいくつかの演習を実施したが、若い世代のフレッシュなアイディアに期待する
私は個人ワークでもグループでも判を押したよう内容ばかりに、唖然とさせられた。
考えをまとめるときに、大きく2つの方向性がある。
他の人が考え付かないアイディアで「あっ」と言わせてやろうという考え方と
「なるほどね」という万人が解として納得してもらえる考え方だ。
思うに昔は前者のような考え方をする人が多かったように感じる。
そのため演習も時間内で収まらなかったり、勝手に前提条件をちょっと変えたり、ほんとに
講師泣かせの場面を何度経験したことか。
しかし、そこにはパワーというか目標に向かって独自性や創造性を発揮するエネルギーを
すごく感じたものだ。
人には五感に加えて第六感というやや非科学的な潜在能力がある。
それは創造性の源であり、勘の鋭さや予知的な力さえ発揮するもの。
幼少期には、誰にもこうした力を備えているが社会経験を積むに従って、世の中の常識や
ルールなどでその能力の蓋が閉められていく。
つまり若ければ若いほど、そうした力があるはずなのだ。
新人こそ失敗を恐れてはいけない、人の評価を気にしてはいけない、ひとつの考えに
固執してはいけない。
そうした創造性が鍛えられてその人なりの人間力が育成される。
いい年をしたオヤジがいつまでも子供っぽいのも会社組織ではちょっと困りものだが。。。