まだバレンタインデーまで少し時間がありますが、その時期ともなれば今年のチョコのトレンドや変り種チョコ、自作チョコの作り方などが話題になり、すっかり年中行事として定着している。
違う見方からすると、義理チョコを中心としたお世話になっている方へのお礼のイベント化という見方も出来る。
胸をときめかせ、告白する相手を想いチョコレートに願いを込めてというケースは、わずかなのかもしれない。
私は企画書の書き方について、研修の中で受講者の方に次のような問いをよくします。
「義理チョコの企画書を作っていませんか?」
すると察しのいい受講者はニヤニヤする。
義理チョコ企画書とは、表紙の客先名だけを変えて中身がほぼ同じものをいろんな客先で配布しているようなものを指す。
そうした企画書は、いくらページ数があったとしても受け取った方は、ひと目で自社のことを考えて作られたものではない、通り一遍等のものであることくらいすぐに分る。
営業ツールとしては、使えるのかもしれないが客先の気持ちをぐっと捉えるものでないことは明白である。
ではどうすれば、本命チョコに相当する企画書をつくることができるのか。
それには、先ず発想の原点を自社の都合で企画をするのではなく、相手先の課題や問題点をどのように解決すればよいのかという発想で考えることが先ず大切なのである。
すると伝えるべき内容もおのずと相手が聞きたい内容へと変わっていくものだ。
企画書をゼロから作ることが難しいならば、企画書のいたるところに相手先の社名を入れていくことも方法としてある。
誰でも、自分を呼びかけられて話をされた方が身近に相手を感じるからだ。
いずれにしても、企画書を作る時には「義理チョコは配らない」と自分に言い聞かせることから始めてみよう。