人間力コラム

簡単なことにも妥協しない姿勢、それが「人間力」    08. 12. 25

NHKで毎回いろんな職種のプロといわれる方を紹介する「プロフェッショナル仕事の流儀」という番組がある。プロにもいろんなタイプがあり、一概にこれがプロだと定義づけることは難しい。

ある回で左官工の方を紹介していた。腕前や実績は素人の私が見ても申し分ないプロ。彼はどんな仕事に対しても常に、これでいいのか、大丈夫か、失敗したらどうしよう、と自分の仕事を客観視するその姿は、慎重を通り越してネガティブにさえ感じた。しかし、この姿勢こそまさにプロ中のプロ。卓越したプロには失敗は許されない、そのためには常に自らを戒め、謙虚さを怠らない「人間力」を持つ。

私も研修で数千人のビジネスパーソンを見てきたが「出来る人」に共通の要素があることを感じている。そのひとつに、自分が出来ることや知っていることでも、真剣に聞き、メモを取っている。それは、講師の視点での解説は参考になるからだという。 知らないことを真剣に聞くのは当たり前。知っていることでも、こうした姿勢で耳を傾けられるかは、その人の人間力そのものだ。